旧ブログより(2011年04月05日記入)
本日、50代ぐらいに見ゆる男性のお客様ご来店。
「今、流行ってる『奇跡』っていう曲、あるやろ。あれくれ」とのこと。
奇跡・・・?
いろいろ考えて、もしかしてと思って、
試聴盤探しまくって、「これですか?」と聴いてもらったのが、
GReeeeNの『キセキ』。2008年の曲どす。
「せやんけ! やっぱりよう知っとんなぁ。これええ曲やろ!」
あんまり、うれしそうなもんで、2008年の曲ですが・・・などと
野暮な突っ込みは忘れて、
「そうですよね。そのプロモええんですよぉ。
最後、じっちゃんがばぁちゃんの手を握ってほほ笑むシーンなんかほんまええですよね」と答えると、
「そんなん知らん」
オイ!
まぁ、そんなこんなで喜んで帰って行かれました。
CD販売店では実はよくある光景です。
先日も鳥羽一郎の新曲あるかと聞いてこられたおばぁちゃん。
よく聞くと曲名は『兄弟船』。鳥羽さんのデビュー曲です。
すごく記憶に残っているのが、SMAPの『世界にひとつだけの花』。
槇原さんの事件の影響なんかもありアルバム曲でしたが、ドラマのプロデューサーか好きだったらしく、
主題歌に採用し大ヒット。シングルカットされ、紅白のトリになったのですが、
年明けがすごかった。
これまでSMAPなんか聞いたことがないご年配の方が、
「なんや5人で歌って、みんな咲いたらええとか歌っているのをください」
ご年配の人たちにとっては、初めて聞く名曲だったわけです。
歌にしても絵にしても、小説にしても、すごいな、と思うのは、
すたれないことです。
作曲者や作詞者や歌手が亡くなって何年もたっても、
その何世代も後の人が初めて出会ったとき新鮮な感動を感じる可能性がある。
よく人間の失敗は100年前も500年前も今もあまり変わらない、と言いますが、
感動もあまり変わらないかもしれません。
多くの人が感動してくれる歌が、こんなときだからこそ、
多く出てきてほしい、そう願う今日この頃です。