旧ブログより(2016年06月18日記入)
今日、店に1本の電話があった。
秦基博の『ひまわりの約束』のコーラス楽譜(合唱譜)が欲しい、とのこと。
ひさしぶりでなんの曲かすぐに思い出せなかったんですけど、
「ああアレか」と思いだし、下記の作品をお買い上げいただきました。
3Dアニメ『STAND BY ME ドラえもん』の主題歌といえば、
ああ!、という方も多いのではないでしょうか。
この映画、見るまではドラえもんのイメージが壊れるんだろうなとも思いましたし、
まあアニメですしね。子供のもんかな・・・とも思ったわけです。でも!
違いましたね。
あざとい、と悪評も少なくなかったですが、いい映画でした。
この作品は『ドラえもん』の最終回の一つ『さよなら、ドラえもん』の映画化です。
ドラえもんの最終回は3つあると云われています(出典 wiki)。
『ドラえもん未来へ帰る』
『ドラえもんがいなくなっちゃう!?』
『さようならドラえもん』
とあるのですが、どの作品も、一人残されるのび太が、
「ドラえもんがいなくなっても自分は大丈夫だ」っていうことを証明し、
旅立つドラえもんを安心させてやろうとする。
そして、それをやり遂げる作品です。
実は『ドラえもん』、当初はけっこう世の親たちの非難を受けていました。
亡くなった叔母も『ドラえもん』は嫌いだとと言ってました。
理由は、のび太は人に頼ってばかりで何も努力しようとしないから。
でも、藤子不二雄先生のメッセージは、この最終回に込められている気がします。
実際、ドラえもんの力ばかりを頼るのび太はいつも最後には失敗します。
傷だらけになろうと、人からバカにされようと、成功にたどり着くのはこの回だけなんですよね。
そして、のび太を最後まで踏ん張らせるものは、
名誉欲や物欲などではなく、ドラえもんへの友情、
大切な人を安心させたい、喜ばせたい、という優しさ、なんです。
テレビの評論家さんとか見てると、とってもいいことを語る方がすごく多いです。
昔は言いにくいけど、人が腹に持っている本音みたいなものを
他人を傷つけないように代弁される方もおられましたが、
今は当たり障りのない正論を3人のコメンテータが表現を変えて言う、そんな状態です。
でも、そういう正論よりも、
一本の映画が大切なことを印象づけてくれる、そんなこと本当に多いです。
文化ってたいしたもんだと思います。
《参考》
▷ STAND BY ME ドラえもん
▷ アニメ ドラえもん・コーナー